福島県
募集終了大学生対象2019.6.13 838view
データが示す地域の実態から“学び”をつくる!子どもの新しい地域学習のカタチを生み出すプロジェクト
▶復興支援センターMIRAI
このインターンは募集が終了しました。沢山のご応募ありがとうございました。
地域の未来を担う子どもたちに地元を好きになる機会を!
地域に対する誇りの醸成と問題発見能力の向上をめざし、相馬市の実態が示されたデータを活用したプログラムを企画立案し、小中学生を対象に『自分のまちの“今”を楽しく学ぶ場』をつくってください。
このプロジェクトについて
福島県の沿岸北部に位置する相馬市は、福島第一原子力発電所から約40kmに位置し、津波・原発事故により大きな被害と影響を受けた地域。歴史的な基幹産業の漁業による浜のにぎわいと、相馬野馬追をはじめとする豊かな歴史文化が残るまちです。
■相馬の子どもを取り巻く環境
相馬市には小学校が9校、中学校が4校、高校が2校ありますが、2017年に小学校1校が廃校となるなど、子どもの減少に伴い、教育環境は変化しています。地元の高校生は9割が進学、1割が就職をします。しかしながら、相馬市を含む相双地域には大学がないため、ほとんどの学生が市外や県外の大学に進学をします。市民アンケートでは「将来的に相馬に戻りたい」と回答した中高生は約45%でした。Uターン者の受け皿となる魅力あるまちづくりを進めると同時に、学校教育では、相馬市への理解を深めながら「郷土愛」を育むことが、将来の相馬市の発展を担う子どもたちの育成には不可欠です。教育機関が地域の教育資源を活用した授業や職業体験によるキャリア教育の推進を図るとともに、家庭や地域コミュニティなどでもその理解を得て、同じビジョンを描き、子どもたちと向き合っていくことが大切です。
小学生対象の平成30年度全国学力・学習状況調査によると「地域や社会で起こっている問題や出来事に関心がある」「地域や社会をよりよくするために何をすべきか考えることがある」の項目では、相馬市は全国平均を上回っており、地域や社会について考える子どもが多いと考えられます。一方で、子どもたちは、複数の情報を読み取り、考えをまとめることに課題があると同調査から推察され、子どもたちの地域に対する関心や理解をより一層高めるとともに学力や能力向上につながる取り組みが必要と言えます。
■子どもたちの学力向上と地域の発展に寄与する“データ”
津波・原発事故の影響で産業構造が大きく崩れたままの相馬地域。地域経済を支える産業の変化が深刻となり、さらには少子高齢化に伴う人手不足や雇用のミスマッチなど課題は山積し、より複雑化しています。また、「放射線量が高いのではないか」「作業員が増えて治安が悪くなったのではないか」というイメージで語られる噂が、あたかもその地域の実態かのように世の中に出回り、人々の心に大きな恐怖と苦しみをもたらしました。そうした悲劇を生まないために、客観的なデータをもとに現状を正確に理解し、自分の頭で考えることが、大人だけではなく子どもたちにも求められています。
そうした地域が抱える課題を紐解き、解決に結びつけていくには、本質を見抜く力や問題発見能力をつける、長期的な視点に立った人材育成が重要です。そのために必要なことはまず、子どもたちが、学校や家族、生活のことなど、身近なデータに触れることで地域への知的好奇心を生み、自分の住むまちを正しく知るきっかけをつくること。そのきっかけから、データに基づく議論を通して、子どもたちのデータに対する適切な理解とコミュニケーション能力や意思決定能力を養っていきます。そうした子どもたちの学力・能力の向上が、ひいては将来の地域の発展を支えていきます。
募集要項
募集対象 | 大学生 |
---|---|
期間 | 短期(3週間〜2ヶ月) |
テーマ | 地域こども・教育 |
職種 | 企画・商品開発リサーチ・コンサルティング |
活動支援金 | あり |
活動内容 |
地域のまちづくりを促進していく事業として、弊団体が製作した、相馬の未来を考えるためのデータブック「相馬INDEX2019」のデータを活用し、子どもを対象にしたコンテンツをつくります。 【STEP①】地域の理解と教育関係者へのヒアリング ●産業・文化・歴史など相馬の基本情報を学ぶとともに、震災から今までの歩みを知る ●教育関係者と面会し、相馬の教育の実態と様々な見解があることの実感を得る 【STEP②】子どもや教育関係者向けのデータ活用プログラムの企画立案 ●イベントの大枠となる企画を作成 ●イベントの告知 【STEP③】「相馬INDEX2019」をシェアするためのツール制作 ●「相馬INDEX2019」を学校現場で活用しやすくするためのツールを作成 ●事業者・市民へ向けた広告(チラシ・ポスターetc.)の作成 【STEP④】子どもや教育関係者向けのデータ活用プログラムの実施 ●イベントに向けた調整・手配を行う ●イベントの進行資料を作成する ●イベントを実施する 【STEP⑤】振り返りと引き継ぎ ●実施したプログラムの振り返りを行い、より効果的なプログラム企画を提案する |
期待する成果 |
・子ども向けのデータ活用プログラムの実施 ・データブック告知ツールの完成 ・インターン生自身による地域の現状発信 |
得られる経験 |
・データを活用したまちづくり・教育に関わることができる ・企画書の作成から事業成立に至る一連の流れを体験することができる ・地域に入り込み、地域の人とともに継続する仕組みを作り出す経験ができる |
対象となる人 |
・いろいろな人とのコミュニケーションが好きな人 ・物事を多角的に見る力のある人 ・まちづくり、教育に興味がある人 ・データ作成および活用に興味がある人 ・このインターンの受益者を理解し、そのために真剣になれる人 |
活動条件 |
【インターン期間】 2019年8月19日(月)~9月15日(日) ※8月31日~9月1日は、地域コーディネーターや他のインターン生と共にリフレッシュ研修を行います。 【勤務頻度】 週5日以上(40時間/週) ※応相談 【勤務時間】 9:00~18:00 ※基本はこの時間ですが、実際は日によって異なります 【宿泊】 相馬市での宿泊・滞在が必須 ◎このインターンシップは、復興庁主催の「復興・創生インターン」プログラムです◎ ・エリア内での複数のインターンプロジェクトとの集合研修(事前・事後等)を予定しています。 ・自宅から現地までの交通費(往復1回分)の補助があります。 ・宿泊場所は現地で準備しています。インターン期間中の宿泊費の負担はありません(シェアハウス等を予定)。 ※「復興・創生インターン」は、復興庁事業「伴走型人材確保・育成支援モデル事業」として実施します。 ※「復興・創生インターン」に関するご質問・ご相談・事務手続きなどは、統括事務局の株式会社パソナ(担当:高橋・武田、連絡先:03-6262-6340)までお問い合わせください。 ※このプロジェクト・活動内容についてのご質問・ご相談は、下記までお問い合わせください。 ■一般社団法人 Bridge for Fukushima(担当/伴場) ■mail: bff_internship@bridgeforfukushima.org ■電話: 024-503-9069 |
活動場所 | 復興支援センターMIRAI(福島県相馬市中村字塚田72)/相馬市内 | 事前課題 | 「相馬INDEX2019」を読んでおく。 ・5つ以上の疑問を挙げ、それに対する仮説を立てる ・次年度以降で深掘りしたいテーマを3つ挙げ、その理由も答えられるようにする ※資料はエントリー後に郵送します |
私たちはこんなチームです!
地域産業のリアルに寄り添うシードアクセラレーター
2012年8月に設立し、コミュニティ創出・産業創出をサポートするため仮設事業所にて相談窓口を開設。震災前は存在しなかった地域の祭り・イベントをプロデュースしたり、新たな要素を交流の資源に変えたりと、企画力と実行力を武器に意味のある結果を生み出すことにこだわっています。2014年よりデータ事業に取り組み、市内に拠点を置く全1829事業所(2014年時点)を対象としたマッピングとデータベース作成を実施。「どこで誰が何をしているか」を明らかにしました。現在も全事業所のヒヤリング調査を続け、地域産業の実態を正確に把握することに努めています。2017年度より、調査結果をアウトプットするためデータブックを作成し、行政や教育機関、市内の事業者などに活用されています。
受け入れ企業からのメッセージ
所長/押田一秀
相馬は避難区域に設定されなかったからこその課題を抱えた唯一の地域と言えます。今回設定しているミッションは非常に難易度の高いものですが、地域にとって必要不可欠です。地域内だけでの解決は容易ではないため、外からの視点や発想が求められています。他ではできない貴重な体験が詰まった1ヶ月になることは間違いありません。この地域の未来を一緒に創りましょう!
[プロフィール]
埼玉県さいたま市出身。福島県相双地域を拠点に活動する地域コーディネーター。震災直後より各種アーティスト・著名人の活動を統括し、東北全域でコミュニティ支援事業を展開。その後、各地域で活動する中で、特に相双は復興への道程が困難と感じ、先を見据えて産業を生み出すこと、その意思を持った若者や地元事業者をサポートすることを目的に相馬市に事務所を構え活動に取り組む。2012年には地域住民の心の拠り所となるコミュニティレストラン「報徳庵」をオープン。さらに同年8月、まちづくり関連事業の企画・製作や産業創出に取り組む施設「復興支援センターMIRAI」を設立。地域に密着すると同時に“よそ者”の視点を重視したニーズ/シーズの見極めを行い、事業者や地元ステークホルダーのセクター横断的な連携強化に尽力する。
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